「下流老人」に見るキャッシングの対象年齢引き上げ

いま、注目されている「下流老人」。
高齢者の貧困は、日本全体の大きな問題となっています。

いったいどうしてこんなことになってしまったのか? 私たちが高齢になったときはどうなるのか?

そして「老後破産」や「老人漂流」社会となったいま、金融業界にできることはあるのかを探ってみました。

年収400万円でも「下流老人」になる恐れが!

「下流老人」という言葉は、NPOほっとプラス代表理事の藤田孝典さんが作りだした造語です。生活困窮者を支援するソーシャルワーカーでもある藤田さんが出版した『下流老人 一億総老後崩壊の衝撃』は大ベストセラーになりました。

藤田さんのいう下流老人とは「生活保護基準相当で暮らす高齢者およびその恐れがある高齢者」で、いま現在400万円の年収がある人でも、将来、下流老人になる可能性があるといわれています。

こんなに働いているのに年金が足りない!

「平成22年版男女共同参画白書」によると、65歳以上の相対的貧困率は22%。つまり、5人に1人以上が下流の暮らしをしていることになります。これをひとり暮らしに絞ってみると、ひとり暮らしの男性は38.3%、ひとり暮らしの女性は52.3%と半数以上の人が、下流の暮らしを強いられていることになります。

実際、生活保護を受けている半数が高齢者なのです。

どうして老後に貧困に陥るかというと、年金だけでは十分に暮らしていけない問題があります。
例えば、年収400万円の人が20歳~60歳まで厚生年金に加入していたとしましょう。その場合、将来もらえる年金は月に16万5千円程度。ひと月16万円以上あれば暮らしていけるだろうという意見もあるかもしれません。

しかし、高齢になると病気になりがちなので医療費や介護費がかかります。さらに、いちばん大きな問題が、住宅ローンが残っている場合。さらに持ち家でもリフォームが必要になる可能性もあります。

これを裏付けるように、総務省の「家計調査」によると、年金暮らしで無職の夫婦世帯では月に6万1560円が不足しているという結果が出ています。つまり、「普通」の暮らしをするためには、6万円以上が足りないのです。1年にすると約74万円の赤字。これは貯蓄で補うしかありません。

しかし、これはまだ恵まれているほうです。
もし、年収が300万円だったら?支給される年金は約13万円になります。

しかし、これでもまだましかもしれません。
自営業などの場合、加入する保険は国民年金です。国民年金だと、月に約6万5千円しか支給されないのです。

長寿社会の日本。長い老後を普通に暮らしていくためには何千万円もの貯蓄が必要なのが現状です。

住宅ローンが下流老人への落とし穴!?

さらにシビアな下流老人社会は、これから本格的にやってくるといわれています。

現在は、20代~30代の半数が非正規雇用という状況です。いまの非正規雇用世代が高齢になったとき、月に10万円以下の年金の人がほとんどですし、まったくもらえない人も少なくないでしょう。

また、最も下流老人に陥る可能性があるのが、60歳以降も住宅ローンが残っている人だといわれています。

新しい貧困の構図が深刻化!

現在、貧困の新しい形がクローズアップされています。それが、高齢の親が30代や40代の子供を養うという構図です。非正規雇用で十分な給料が得られなかったり、無職で収入がまったくなかったり、そういった30代~40代の子供が親と同居し、親の収入で暮らしているのです。

そのため、子供を養うためには年金だけでは足りず、高齢になってもまだ仕事を続けている人たちがたくさんいます。

キャッシングの対象年齢引き上げに見る現状

金融業界に目を向けてみると、現状を反映していることがうかがえます。ほとんどの消費者金融は、収入が年金のみの人には融資をしていません。そして、融資対象年齢が65歳まででした。

しかし、9月28日にモビットがこれまでの65歳から69歳まで対象年齢を引き上げたことが象徴するように、「お金を借りたい」という高齢者が増えています。対象年齢の引き上げは社会のニーズに応えた措置ともいえるでしょう。また、アコムアイフルも69歳までを融資対象としています。

ちなみに、銀行カードローンの場合、収入が年金のみの場合でも融資を受けられる場合があります。

「老人」まではまだ遠いと思っている人も、いまのうちからマネープランを考えておく必要があるといえるでしょう。

※本コラムは筆者の独断に基づき執筆されたものです。内容を保証したり、これらの情報によって生じたいかなる損害についても当社および本情報提供者は一切の責任を負いません。

公開日:2015年11月5日
 
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