TPPの大筋合意はここを押さえるべし!

ニュースでも大きく報道された「TPP大筋合意」。数年がかりの交渉の末、ようやく現実味を帯びてきたTPPですが、いまだに「で、結局TPPって何?」という人が多いようです。

TPPによって、私たちの生活スタイルは大きく変わる可能性があります。
そこで、TPPについてわかりやすくお届けします。

TPPで巨大経済圏が誕生する!

TPPの正式名称は「環太平洋連携協定」で、「環太平洋パートナーシップ」とも呼ばれています。
輸入や輸出にかかる関税をなくしたり、投資や知的財産などの幅広い分野でルールを統一したりすることで、加盟国間の貿易や投資をスムーズにしようというものです。

参加国12ヵ国でこれまで交渉が進められてきましたが、ついに10月5日に大筋合意が実現したのです。

これによってアジア・太平洋地域に、世界のGDP(国内総生産)の約40%を占める巨大経済圏が誕生することになります。

日本にとっては、輸出の拡大、輸入品の値下げなど歓迎する声がある一方、農業の衰退や食の安全などを心配する声もあります。

日本の「聖域」!重要5項目は死守できたのか!?

日本がいままで「これだけは関税撤廃できない!」と強く主張してきた5項目があります。
それは、1)米、2)麦、3)牛・豚肉、4)乳製品、5)サトウキビなど砂糖の原料です。
日本は輸入品に高い関税をかけることで、これら5項目を守ってきました。

日本は自給率が低いため、この5項目を守らないとさらに低下すること。さらに、日本の農家を守るためです。

これまでのTPPでも、この5項目は「重要5項目」と呼ばれ、絶対に譲れない「聖域」と位置づけられてきました。

しかし、今回の大筋合意では聖域が崩されてしまうという結果になりました。
それではTPPがどのように大筋合意したのか、いくつかピックアップしながらご説明しましょう。

TPP大筋合意で暮らしはこう変わる!

●米
アメリカとオーストラリアの米の無関税の特別輸入枠を新設。これによって、アメリカ産・オーストラリア産の安い米が増える可能性があります。消費者が安い外国産を買うようになれば、日本の農家は大打撃を受けることになります。

●牛肉
現在、外国産牛肉にかかる関税は38.5%。これが約4分の1になります。外国産牛肉が安く買えるほか、焼肉店やステーキ店などのメニューの値下げも期待されます。ただ、円安と中国の需要増の影響で、輸入肉の値段は高騰が続いているため、ほんとうに安くなるかはいまのところ不透明です。
また、食の安全への不安の声もあります。

●豚肉
関税が引き下げられます。安い輸入豚肉がスーパーに並ぶようになりますが、牛肉同様ホルモン剤などによる食の安全への不安の声があります。

●バターやチーズ
バターやチーズなどの乳製品は輸入量が増えるようになり、価格も下がります。慢性的に続いているバター不足が解消されるとの見方もあります。

●ワイン
関税が段階的にゼロになります。輸入ワインをもっと気軽に楽しめるようになるので、お酒好きの人からは歓迎の声があがっています。

●自動車
アメリカが日本にかけていた関税が25年かけて撤廃されます。また、自動車部品については約81%が即時撤廃されます。自動車輸出の活性化が期待されています。

●医薬品
新薬のデータの保護期間が8年に統一されます。それ以降は、ジェネリック医薬品が販売できるようになります。

●著作権
現在、小説などの著作権の保護期間は作者の死後50年ですが、70年に延長されます。

TPPが発効するのはいつから?

TPPが大筋合意しましたが、すぐに発効されるわけではありません。参加国12ヵ国はこの合意内容を自分の国に持ち帰り、議会での審議や法整備などを進めなければなりません。そのため、TPPの発効は2年後ではないかという見方が有力です。

※本コラムは筆者の独断に基づき執筆されたものです。内容を保証したり、これらの情報によって生じたいかなる損害についても当社および本情報提供者は一切の責任を負いません。

公開日:2015年10月15日
 
キャッシングもカードローンも借りるなら匿名簡易審査で比較

↑キャッシングもカードローンも借りるなら匿名簡易審査で比較↑