
世の中、そんなに甘くありませんよ?
借金は何年で時効が成立するのでしょう。大きく分けると2種類になります。
金融機関から借りたとすると、ほとんどの場合、5年で時効が成立することになりますね。では、5年後には返済しなくてよくなる? いえいえ、そんなことは ありません。消滅時効というのは、放っておいても勝手に成立してくれるものではありません。「時効が成立しました!」と主張しなくてはならないのです。
「なんだ、それだけ? 時効成立なんて簡単だ!」とまだ思っているアナタ。さて、ここからが本番です。サスペンスドラマなどで、こんな刑事のセリフを聞いたことはありませんか?「犯人は、3ヵ月間海外に行っていたことがある。そのあいだ、時効は中断している!」。同じように、借金の時効にも中断があるんですよ。
●貸し手(金融機関)が、返済するよう裁判に訴えること。
●給料などが差し押さえられること。
以上の3つのうち、ひとつでも実行されると時効は中断します。
そしてなにより「債権者からまったく請求がこない」場合でなければ、時効にはならないのです。金融機関が、まったく請求しないなんてあり得ませんね。ですから、世の中はそんなに甘くはないのです。
借りたお金は、計画どおりにきちんと返す。お金との上手なつきあい方は、これに限るでしょう。
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