債務整理の意外な落とし穴

最近、「法律事務所」や「弁護士事務所」の宣伝広告がやたらと多いと思いませんか?テレビCMをはじめ、電車の吊り広告や看板など、目にしない日はないくらいです。
しかし、もともとは弁護士は広告活動が禁じられていました。その理由は、弁護士という職業に宣伝広告は似つかわしくないからというもので、もっと簡単にいうと「品位を落とす」から。それが2000年に規制緩和され、原則自由に広告活動ができるようになりました。
ちなみに、税理士や公認会計士、司法書士も、以前は同じように広告宣伝が禁止されていました。
「このごろ、よく法律事務所の広告を見るなあ」と誰もが思うようになってきたのは、2010年頃からではないでしょうか。改正貸金業法の完全施行が大きな転機となったのです。当初は、法律事務所の積極的なCM展開に違和感を覚える人も少なくありませんでしたが、いまでは「過払い金は取り戻せます!」「借金のことならなんでも相談!」といった謳い文句は、すっかりお馴染みになりましたね。

多重債務者が法律事務所に相談した場合、大きく分けて4つの解決策を探っていくことになるでしょう。「過払い金請求」「任意整理」「民事再生」「自己破産」です。それぞれを簡単に説明しましょう。
●「過払い金請求」→貸金業者に、払い過ぎた利息の返還をする
●「任意整理」→裁判所を通さず、借金減額の交渉をする
●「民事再生」→裁判所を通し、借金を減額してもらう
●「自己破産」→裁判所を通し、法的に借金をゼロにしてもらう

さて、今回はこれらの手続きの落とし穴についてご紹介しましょう。
まずは、過払い金返還請求に飛びついてしまったAさんの悲劇です。
ある日、電車のなかで法律事務所の広告を見たAさん。「よし、俺も損をしないために、過払い金の返還請求をしよう」と法律事務所に依頼しました。ところが、法律事務所が手続きを進めると、Aさんへの過払い金はなく、あるのは法に従った金利による残高だけ。
このような場合、過払い金がないにもかかわらず法律事務所が介入したことで、「債務整理」扱いとなってしまいます。そしてその結果、いわゆる「ブラックリスト」に載るため、信用情報機関からその情報が消えるまでの約5年間、新たな融資は受けられなくなってしまいます。軽い気持ちで、よく確かめず、過払い金返還請求をしてしまったAさんに、こんな予想外の結末が待っていたのです……。
ちなみに、以前は過払い金の返還請求をしただけでブラックリストに載りましたが、いまではそのようなことはありません。

もうひとつは「週刊SPA!」の記事からです。法律事務所を介して債務整理をしたBさん。クレジットカードにハサミを入れて使えないようにしたとありますから、おそらく民事再生でしょう。
債務整理後は、1か月3万円ずつを3年間払い、借金の元金を完済する計画だったそうです。ところが、約束どおり支払ったのは最初の数か月だけ。すぐに「ま、いいか」という感じで延滞しはじめ、結局、完済するまで2倍以上の7年がかかったそうです。
そして現在は、手取り金額が月に10万円ほどの派遣社員。生活は苦しく、給料日前は友人からお金を借りてなんとか食いつないでいるそうです。それなのに、ギャンブルがやめられません。
完済した直後、Bさんは審査が甘そうなカードに申し込みしましたが、案の定通らず、債務整理後のいまのほうが生活苦にあえぐ毎日といいます。

さて、もうおわかりですよね。
いくら法的手続きをして借金が減っても、自分自身が変わらなければ同じことの繰り返しか、以前よりもっとつらい毎日が待っているのです。
キャッシングやクレジットカードを利用するときは、くれぐれも計画的に!そうすれば、キャッシングやクレジットカードは、あなたのマネーライフに大きく役立ってくれるでしょう。

※本コラムは筆者の独断に基づき執筆されたものです。内容を保証したり、これらの情報によって生じたいかなる損害についても当社および本情報提供者は一切の責任を負いません。

公開日:2015年7月9日
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