老後にかかるお金①・・・介護の資金は!?

介護の問題は誰にでも訪れます。ただ、直面するまでは他人事だと考えている人が多いようです。

介護にかかるお金は、その状態によって大きく異なりますが、想像以上に負担が大きいことを理解しておきましょう。

介護保険の基本

介護にかかるお金は、公的介護制度である「介護保険」で一定額を補うことができます。

2000年にスタートした介護保険は、40歳以上の人が加入しています。

加入者(被保険者)には2種類あります。

●第1号被保険者/65歳以上の人

原因を問わず、介護が必要な状態(要介護)、または日常生活の支援が必要な状態(要支援)になるとサービスを受けられます。

●第2号被保険者/40歳以上65歳未満の人

老化が原因とされる16種類の特定疾病によって介護や支援が必要な場合、サービスを受けられます。

※特定疾患~末期のがん、関節リウマチ、初老期の認知症、骨折を伴う骨粗しょう症など

介護保険と要介護認定

介護(または支援)が必要だと認められることを「要介護認定」といいます。この要介護認定を受けると、公的介護サービスを受けることができます。

要介護認定は「要支援1~~要介護5」の7段階に分けられ、要介護度によって受けられるサービスの支給限度額が決まっています。

自己負担額の基本は1割ですが、一定以上の収入がある方は2割です。
支給限度額以上のサービスを受ける場合には全額自己負担となります。

<要介護度に応じた在宅サービスの支給限度額と利用の目安>

要介護度・身体の状態 支給限度額 自己負担額 利用できる在宅サービスの目安
要支援1
食事や排泄はほぼ自立しているが、日常生活の一部に見守りや手助けが必要な状態。
50,030円 1割:5,003円
2割:10,006円
・週1回の介護予防訪問介護
・月2回の施設への短期入所
など
要支援2
要支援1の状態よりも日常生活を送る能力が低下し、支援や介助が必要な状態。
104,730円 1割:10,473円 
2割:20,946円
・週2回の介護予防訪問介護
・月2回の施設への短期入所 など
要支援1
食事や排泄はほぼ自立しているが、時々介護が必要。問題行動や理解の低下が見られることがある。
166,920円 1割:16,692円 
2割:33,384円
・週3回の訪問介護
・週1回の訪問看護
・3ヵ月に1週間程度の施設への短期入所 など
要支援2
食事や排泄になんらかの介助を必要とすることがある。物忘れや直前の行動の理解に一部低下が見られる。
196,160円 1割:19,616円 
2割:39,232円
・週3回の訪問介護
・週1回の訪問看護
・3ヵ月に1週間程度の施設への短期入所 など
要支援3
食事や排泄に一部介助が必要。いくつかの問題行動や理解の低下が見られる。
269,310円 1割:26,931円 
2割:53,862円
・週2回の訪問介護
・週1回の訪問看護
・毎日1回の夜間巡回型訪問介護 など
要支援4
食事に時々、排泄・入浴・衣服の着脱には全面的な介助が必要。多くの問題行動や全面的な理解の低下が見られることがある。
308,060円 1割:30,806円 
2割:61,612円
・週6回の訪問介護
・週2回の訪問看護
・毎日1回の夜間巡回型訪問介護 など
要支援5
食事や排泄がひとりでできないほど日常生活を送る能力が低下。意思の伝達がほとんどできない。
360,650円 1割:36,065円 
2割:72,130円
・週5回の訪問介護
・週2回の訪問看護
・毎日2回の夜間対応型訪問介護 など

高額介護サービス費

仮に「要介護1」の認定を受けた場合、1ヵ月で166,920円までの介護サービスを利用でき、自己負担額は1割の場合だと16,692円になります。

「それくらいならなんとか……」と考える人もいるかもしれませんが、実際には限度額では必要なサービスすべてを受けられないという声があります。

また、要介護度は徐々に上がっていく場合がほとんど。介護にかかるお金も増えていきます。

こうしたときに利用したいのが「高額介護サービス費」です。

自己負担額が高額になった場合、軽減措置として払い戻しを受けることができます。

※表にしてください

<高額介護サービス費の支給額>

所得の区分 限度額
現役並み所得者(課税所得145万円以上) 世帯44,400円
一般の所得者 世帯44,400円
非課税世帯 世帯24,600円
非課税世帯(課税年金収入額+合計所得金額が80万円以下) 個人15,000円
非課税世帯(老齢福祉年金受給者など) 個人15,000円

ただ、高額介護サービス費は介護費用のすべてをカバーするわけではありません。
やはり、いざというときに備えて蓄えておく必要があります。

介護保険が適用される介護用品

訪問介護や施設への通所のほか、介護用品にもお金がかかってきます。

要介護認定を受けていれば、介護保険が適用され、一部を負担してもらえます。

<1割負担でレンタル>

  • 車椅子
  • 歩行器
  • 介護用ベッド

<10万円まで1割負担で購入>

  • ポータブルトイレ
  • 入浴用の椅子

<20万円まで1割負担で住宅改修>

  • 手すりの取り付け
  • 床の段差解消
  • 洋式便器への取り替え

介護休業給付金

介護問題で直面するのは仕事との両立です。

介護のため、泣く泣く仕事を辞める人はとても多いのです。そして、その後に貧困に陥るケースが増えています。

親やパートナーの介護が必要になったとき、利用したいのが「介護休業給付金」です。

雇用保険に加入していることが条件で、加入していれば契約社員やパートにも適用されます。

家族の介護のため休業した場合、賃金日額の67%を最大3ヵ月間(93日)、介護休業給付金として受け取ることができます。

介護費用は平均月7万円かかる

ある調査によると、在宅介護の場合、平均で月7万円がかかるという結果が出ました。
介護はいつまで続くかわからないものです。

月7万円が1年続けば84万円、5年だと420万円、10年では840万円です。

「いざとなったら貯金を切り崩せばいい」「そのときに考えればいい」という考えでは手遅れになる可能性も・・・。

現実としっかり向き合い、介護費用について考えておくことが大切です。

関連コラム
■老後にかかるお金②・・・老人ホームの資金は!?
■老後にかかるお金③・・・葬儀の費用は!?
■老後にかかるお金④・・・お墓の費用は!?

*参考
公益財団法人生命保険文化センター
http://www.jili.or.jp/lifeplan/lifesecurity/nursing/11.html

東洋経済ONLINE(2014年10月15日)「いったい、介護費用は月にいくらかかるか?」
http://toyokeizai.net/articles/-/50469

公開日:2018年5月2日
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