消費税10%!いつから引き上げ?軽減税率って何?

2019年10月1日より、消費税が10%に引き上げられることになりました。これまで2回先延ばしされた増税ですが、今回はほんとうに10%になってしまいそうです。そして、それにあわせて軽減税率制度が導入されることになりました。

最近、ニュースなどでよく耳にする軽減税率ですが、どうやらちょっとややこしいようですね。

今回は、消費税と軽減税率について解説したいと思います。

日本に消費税が導入された理由

日本はかつて消費税がない時代が長く続いていました。日本における消費税の歴史は浅く、初めて導入されたのは1989年のこと。3%からのスタートでした。いまからわずか30年ほど前のことですね。

どうして消費税が導入されたかというと、いくつかの背景があるのですが、いちばんの理由は「少子高齢化」。国の財源の柱とも言える税金は所得税です。所得税を収める世代は、20歳~65歳が中心です。ところが、少子高齢化になると所得税だけでは財源が足りなくなってしまいます。また、不公平感も出てきます。

そこで、全世代からまんべんなく税金を集めるために消費税が導入されたのです。いまから30年ほど前、3%からのスタートだったのですが、当時は大騒ぎになりました。

3%という計算しにくい数字だったため、「税込みでいくらになるのかすぐにわからない」「1円玉が必要になる」などの声が聞かれました。

どうして消費税は10%に引き上げられるのか

日本では30年のあいだに、消費税が3%から10%に上がることになります。

<消費税 増税の流れ>
1989年4月:3%
1997年4月:5%
2014年4月:8%
2019年10月:10%

2019年10月にどうして消費税が10%に引き上げられるかというと、財務省は次のように答えています。

<質問>
なぜ、所得税や法人税ではなく、消費税の引き上げを行うのでしょうか。
<答え>
今後、少子高齢化により、現役世代が急なスピードで減っていく一方で、高齢者は増えていきます。社会保険料など、現役世代の負担が既に年々高まりつつある中で、社会保障財源のために所得税や法人税の引上げを行えば、一層現役世代に負担が集中することとなります。

特定の者に負担が集中せず、高齢者を含めて国民全体で広く負担する消費税が、高齢化社会における社会保障の財源にふさわしいと考えられます。また、所得税や法人税の税収は不景気のときに減少していますが、消費税は税収が経済動向に左右されにくく安定した税と言えます。

※引用元
財務省
https://www.mof.go.jp/faq/tax_policy/02eb.htm

つまり30年ほど前に、日本に消費税が導入されたときと同じ理由ということになります。

実は当時から「いまはまだ消費税は3%だけれど、いずれ10%になるだろう」と予測されていたのです。また、本来ならもっと早くに10%に引き上げられている予定でした。10%への消費税増税はこれまで2回延期されました。

1回目は、2015年10月に10%になるはずでしたが、景気の悪化を理由に1年半先送りされました。

2回目は、2017年4月に増税されるはずでしたが、こちらも景気の落ち込みにより先送りとなりました。

そして3度目の正直というのでしょうか、ついに2019年10月に10%への引き上げが決定的となったのです。

世界の消費税事情

10%の消費税となると、10万円の物を買うと11万円になるということ。これまでの8%に比べると計算はしやすくなりますが、ずいぶん高いというイメージですよね。でも、日本の10%は世界的に見ると決して高い税率ではありません。

消費税を導入している国は世界で約150ヵ国あります。

ちなみに、最初に消費税を導入したのはフランスです。1954年のことですから、世界的に見ても消費税の歴史は新しいと言えるでしょう。それが、わずか60年のあいだに世界中に広がっていったのです。さて、世界の消費税率を見てみましょう。

<消費税が高い国>
1位:27.0%→ハンガリー

2位:25.5%→アイスランド

3位:25.0%→クロアチア、スウェーデン、デンマーク、ノルウェー

4位:24.0%→フィンランド、ルーマニア

5位:23.0%→アイルランド、ギリシャ、ポーランド、ポルトガル

6位:22.0%→ウルグアイ

7位:21.0%→イタリア、オランダ、スペイン、チェコ、ベルギー、ラトビア、リトアニア、アルゼンチン

8位:20.0%→アルバニア、アルメニア、イギリス、ウクライナ、ウズベキスタン、エストニア、オーストリア、キルギス、スロバキア、スロベニア、セルビア、タジキスタン、ブルガリア、ベラルーシ、モルドバ、マダガスカル、モロッコ

※参考元
全国間税会総連合会
http://www.kanzeikai.jp/index.asp?page_no=380

20%以上の国がこんなにあるのです。国名を見てわかるとおり、消費税はヨーロッパが高く、アジアは低い傾向にあります。ただ、一概に「消費税が高い=生活が大変」とは言えません。

例えば、スウェーデンは消費税が25%ですが、満足度ランキングで常に上位に入っている国です。というのは、スウェーデンは大学まで教育費が無料。医療費も20歳未満と85歳以上は無料と、福祉大国として知られています。

消費税は25%と高いものの、一律にかけられているわけではなく、食料品や日用品など生活に必要な物は12%、本や新聞、映画など文化・スポーツ振興には6%と、軽減税率制度が設けられています。

増税とともに導入される軽減税率

2019年10月に消費税が10%に引き上げられますが、それと同時に日本においても軽減税率制度が導入されます。最近、テレビや新聞でも軽減税率を取り上げているので、目にしている人も多いでしょう。

日本における軽減税率は、スウェーデンのように細かく分けられているわけではありません。ざっくり言うと、基本は10%だけれど、モノによっては8%になるということ。10%か8%のどちらかということになります。この分け方がちょっと曖昧なため、混乱を心配する声が続出しています。

軽減税率とは、日用品や食料品にかかる税負担を減らすためのもので、低所得者に配慮した制度という建前です。でも、実際のところは低所得者対策にはなっていないと言われています。それでは、8%に軽減される項目を見ていきましょう。

軽減税率1「酒類及び外食を除く飲食料品」

お酒と外食を除く食べ物と飲み物は軽減税率が適用され、消費税が8%となります。いま、いちばん問題視されているのは、外食か、外食でないかの線引きです。例えば、ハンバーガーショップや牛丼店の場合、店で食べたら10%、テイクアウトなら8%になります。

<ハンバーガーショップや牛丼店>
テイクアウト→8%
店内で食べる→10%

ハンバーガーショップや牛丼店なら注文のときに、店内で食べるかテイクアウトかを伝えるので大きなトラブルにはならないかもしれませんね。ただし、ちょっと問題なのがイートインスペースのあるコンビニやスーパーです。というのも、お弁当やお惣菜を買って帰る場合は消費税は8%になりますが、イートインスペースで食べる場合は10%になるからです。

この場合は、あらかじめ持ち帰り用として販売されているものに関しては8%で、トレーなどにのせて運んだり、食器の返却が必要な場合は10%になります。つまり、普通に売られているコンビニ弁当をイートインスペースで食べても、軽減税率が適用されるということです。

<コンビニのイートインスペース>

弁当を買ってイートイン→8%

ペットボトル飲料を店内で飲む→8%

<ショッピングセンターのフードコート>

トレーにのせてテーブルで食べる→10%

フードコートで食べたあと食器を返却する→10%

スーパーで買った弁当をフードコートで食べる→8%

たこ焼きなどをテイクアウトする→8%

屋台やケータリングはどうなる?

それでは、屋台やキッチンカーは外食になるのかどうかと言うと……。

屋台で買って公共のベンチなどで食べる場合は、軽減税率が適用されて8%になります。屋台専用のテーブルや椅子を利用した場合は、外食の扱いになり10%です。このあたりが、お店側にとっても会計が複雑になるところですね。

また、デリバリーは家で食べるので8%ですが、同じく家で食べるケータリングは10%です。ちょっとややこしいですね。

<屋台やキッチンカー>

公共のベンチや公園で食べる→8%

屋台に備え付けたベンチやテーブルで食べる→10%

酒類は軽減税率の対象外!意外な盲点も

飲食料品のなかでも、酒類は軽減税率の対象外です。覚えておきたいのが、アルコール度数が1%以上が「酒類」になるということ。
ビールやワイン、焼酎、日本酒などは当然10%です。

ところが、意外な盲点が「本みりん」です。本みりんは、アルコール度数が14%ほどあります。そのため、調味料にもかかわらず10%になります。反対に、酒粕はアルコール度数が15%ほどなのに、食品の扱いになり8%になります。

ビールやワインなどのお酒→10%

本みりん→10%

みりん風調味料→8%

酒粕→8%

医薬品やサプリメントの扱いにも注意

薬は飲食料品ではないため、消費税は10%です。薬こそ必要なものなので安くしてほしいのに残念ですね。さて、薬やサプリメント、栄養ドリンクなどの区分は次のようになっています。

薬(医薬品)→10%

栄養ドリンク(医薬部外品)→10%

エナジードリンク(清涼飲料水)→8%

サプリメント(栄養補助食品)→8%

軽減税率2「定期購読契約が締結された週2回以上発行される新聞」

週に2回以上発行され、定期購読の契約をしていれば、一般紙だけではなく、スポーツ新聞や業界新聞も軽減税率の対象になるため、消費税は8%です。ただし、コンビニなどで買った場合は、定期購読ではないので10%になります。

また、軽減税率の対象になるのは、紙の新聞のみ。電子版は対象外なので注意が必要です。

増税後の景気はどうなる!?

消費税の増税で、もっとも懸念されるのが増税後の景気の落ち込みです。景気が落ち込めば税収が減るため、財政再建には逆効果になってしまいます。そこで、政府が現在検討している景気対策をご紹介します。

□商店街などでキャッシュレス決済した場合、購入額の2%をポイント還元
□地域で使える「プレミアム付き商品券」の発行促進
□住宅購入者に「すまいる給付金」を支給
住宅ローンの減税の拡充
□自動車の燃費に応じて課す新税「環境性能割」の導入を延期
□防災関係の公共事業の促進

以上のような景気対策が検討されています。消費税の増税まで1年を切りました。

まだ課題は山積みのようですが、今後どのように決まっていくのか、しっかり見極めていきましょう!

公開日:2018年10月25日
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