死んだら借金はどうなる?エンディングノートと遺言書のちがい

「終活」という言葉とともに、注目されるようになったエンディングノート。

シニア世代だけではなく、若い世代でもエンディングノートに関心を持つ人が増えているようです。

そこで、エンディングノートの書き方や遺言書とのちがい、さらに死んだら借金はチャラになるのか?といった情報までまとめてご紹介します。

エンディングノートを書くメリット

数年前からエンディングノートが注目されています。以前はシニア世代が書くものと思われていましたが、いまは30代や40代にも浸透しています。

エンディングノートの役割は、自分の死後に、家族や友人に伝えたいことを記しておくことですが、それだけじゃありません。

現在の自分の情報を整理したり、人生のビジョンを考えたりする役割もあるのです。

<エンディングノートを書くメリット>

●遺された家族が困らない
●自分の死後の希望を伝えられる
●家族や友人にメッセージを伝えられる
●現在の情報を整理できる
●高齢になったときに備えられる
●今後の人生をデザインできる

エンディングノートの書き方

エンディングノートに決まった書き方はなく、自由に書いてOKです。普通にノートに書く方法のほかに、PCやスマホに記録したり、日記のように書いたり……。

フォーマットが決まっているほうが書きやすいのなら、文具店やネット通販で買うことができますし、無料でダウンロードすることもできます。

エンディングノートのフォーマットにはたくさんの項目があるので、最初からすべて記入しようとすると、途中で挫折してしまうことも。

あまり考えすぎず、思い浮かんだことから書きはじめるほうがスムーズにいくようです。

自分の考えが固まっていないときは、あとで修正できるように、PCやスマホに記録したり、鉛筆や消せるボールペンなどで書くのがおすすめです。

それでは、エンディングノートに記しておきたい主な項目を下記にご紹介します。

自分自身のことを書く

□名前
□生年月日
□住所
□本籍
□家族構成
□略歴
□趣味・特技

名前や生年月日、住所、本籍など最低限の個人情報は書いたほうがいいでしょう。

学歴や職歴など簡単なプロフィールを書いていくと、自分のこれまでの人生を振り返るきっかけになります。また、趣味や特技を書くことで新しい発見があるかもしれません。

契約情報を書く

□携帯電話
□インターネット
□住居の管理会社
□ガス・電気など

スマホやインターネットの契約や、アパートやマンションの賃貸契約は、ひとつひとつ調べるのに手間がかかります。

もしもの場合に備えて、解約手続きが必要な情報を一覧で書いておくと、遺された家族の負担が減ります。

貯金など財産について書く

□銀行の通帳
□生命保険
□年金証書
□その他の資産

銀行の通帳で気をつけたいのが、暗証番号は書かないことです。紛失したり盗まれたりしたときに、大切な情報が流出してしまいます。暗証番号がわからなくても、通帳(口座番号などの情報)があれば必要な手続きはできるので大丈夫です。

また、お金だけではなく、資産価値のあるアクセサリーや絵画、骨董品やフィギュアなどがあれば併わせて書きます。

キャッシングなどの借金についても書く

お金に関する情報には、貯金や不動産といった資産だけではなく、キャッシングなどの借金についてもきちんと書きましょう。

消費者金融や銀行カードローンを利用している人は、企業名・借入金額などの借入状況も記しておきましょう。遺産相続は、借金も相続しなくてはなりません。死んだからといって、借金がチャラになるわけではないのです。

借入額が大きすぎて資産を上回る場合、遺族は相続放棄の手続きを選択する場合があります。相続放棄は、原則「相続開始から3ヵ月」と期限が設けられているので、すぐにわかるように記しておかないと、遺族に借金を背負わせてしまうかもしれません。

SNS情報について書く

□SNSのログイン情報
□メールアドレス
□その他WEBサービス

TwitterやFacebookなどのSNSを利用している人は、会員情報やログイン情報を記しておきます。死後に退会手続きをしてほしい場合は、その旨も書いておきましょう。

また、自分が死んだことをグループラインなどで報告してほしい場合も書いておきます。

連絡してほしい人を書く

□友人・知人
□その他連絡してほしい人

友人・知人の連絡先を書き、死後に連絡してほしい人を記しておきましょう。

葬儀などの希望を書く

□葬儀の内容
□葬儀の参列者
□葬儀の喪主
□遺影の写真

どんな葬儀にしたいかはっきりしている人は、できるだけ具体的に書きましょう。

予算や葬儀会場、喪主をお願いしたい人、花や音楽、棺に入れてほしいものなどが決まっていれば記しておきます。参列をお願いしたい人や、参列者へのメッセージ、遺骨の保管方法なども希望があれば書いておきます。

家族や友人にメッセージを書く

□家族へのメッセージ
□友人へのメッセージ

普段、面と向かって言うのが恥ずかしいこともエンディングノートになら書けるかもしれません。

家族や友人への感謝の気持ちや謝罪したいことなどを正直に書きましょう。書くことで、人間関係を見つめ直すきっかけにもなります。

病気やアレルギーの情報を書く

□血液型
□既往歴・持病
□常用薬
□アレルギー
□かかりつけ医
□延命治療
□臓器提供

病気や常用薬について書いておくと、万が一、認知症や意識不明になったときに役立ちます。

特に延命治療については家族に辛い決断を強いることになるので、自分の希望を伝えておくといいでしょう。

ペットのことを書く

□名前
□フード
□既往歴・持病
□かかりつけ医

犬や猫などのペットを飼っている場合、ペットについても書いておきます。

名前や年齢のほか、いつも食べているフードやアレルギーの有無、病気やかかりつけ医、好きなこと・苦手なことなどを記しておきましょう。

「お金」と「お金以外」の2冊に分ける方法も

国民生活センターのホームページでは、エンディングノートを2冊に分ける方法を推奨しています。

ひとつは「お金に関するエンディングノート」で、もうひとつは「お金以外に関するエンディングノート」です。

お金に関するエンディングノートは鍵のかかった引き出しなどで保管し、お金以外に関するエンディングノートは家族が目につきやすい場所に置いておくといいでしょう。

覚えておきたい!相続放棄のこと

遺産相続する場合は、資産などのプラスの財産だけではなく、借金などのマイナスの財産も引き継がなければなりません。

「資産は欲しいけど、借金はいらない」なんてことはできないのです。

借金のほうが多いときは「プラス・マイナスを合わせたすべての財産を引き継がない」という相続放棄を選択する方法があります。

相続放棄には、いくつか気をつけたいポイントがあるので注意しましょう。

□原則、相続開始から3ヵ月以内に行う

なんらかの事情があるときは、3ヵ月以上たっても認められるケースがあります。

例えば、故人の資産や借金を知らなかった場合などです。

□財産を処分すると相続放棄できない

相続財産を一部でも処分してしまうと、基本的に相続放棄はできなくなります。

□親族に迷惑をかける場合がある

自分が相続放棄をすると、相続権は次の順位の人に移ります。自分が相続放棄したことを次の順位の人に伝えないと、その人が借金を相続してしまう可能性があります。

□相続放棄しても保険金は受け取れる

誤解している人が多いのですが、相続放棄しても死亡保険金は受け取れます。

エンディングノートと遺言書のちがい

エンディングノートと遺言書のちがいは、法的な効力があるかないかです。

エンディングノートは日記や記録帳に分類されるため、「〇〇に財産をいくら相続する」などと書いても強制力がないため、無効になることがあります。

そのため、財産の相続に関しては遺言書に記載します。

エンディングノートに相続の希望を書いた場合でも、遺言書を作り、遺言書がある旨を記載しておきましょう。

遺族間のトラブルを防ぐためにも、相続についてはしっかりと記しておくことをおすすめします。

遺言書には2種類がある

法的効力のある遺言書は、自由に書けるエンディングノートとはちがって法律によって形式が決められています。

遺言書には大きく分けて2種類あります。

●自筆証書遺言

すべて自分で書く遺言書です。
メリットは手軽に書けることです。紙とペンがあれば書け、費用もかかりません。その反面、形式にまちがいがあると無効になってしまうというデメリットがあります。

また、「自筆」とあるように、遺言者がすべて自筆で書かなければならず、パソコンで書いたものは無効となってしまいます。遺言書が有効かどうかは家庭裁判所の検認を受ける必要があり、効力を発揮するまで時間がかかってしまいます。

●公正証書遺言

公証役場で、法律のプロである公証人に作成してもらう遺言書です。遺言書は公証役場で保管します。自分で書く必要はなく、内容を公証人に伝えて作成してもらいます。

メリットは遺言書として確実だということ。一方、費用がかかるというデメリットもあります。かかる費用は、財産の価額によって変わってきます。

死後事務委任契約という方法も

相続人や親戚のいないシングルの人や、親族に迷惑をかけたくない人は「死後事務委任契約」という方法もあります。

弁護士や司法書士、行政書士などに死後のさまざまな手続きを委任するものです。もちろん費用はかかりますが、利用する人が増えています。

<死後事務委任契約の主な内容>

□遺体の引き取り
□葬儀や埋葬に関する事務
□家族、親族、関係者への連絡事務
□自宅(貸借物件)の退去と明渡し、敷金等の精算事務
□入院費など生前の未払金の弁済
□家財道具や生活用品の整理・処分に関する事務

このほか、健康保険や公的年金の資格抹消手続き、公共サービスなどの解約・清算手続き、webサイトやメールのアカウントの削除なども依頼できます。

※本コラムは筆者の独断に基づき執筆されたものです。内容を保証したり、これらの情報によって生じたいかなる損害についても当社および本情報提供者は一切の責任を負いません。

公開日:2018年8月16日
キャッシングもカードローンも借りるなら匿名簡易審査で比較

↑キャッシングもカードローンも借りるなら匿名簡易審査で比較↑