派遣社員のメリット・デメリット!3年ルールで雇止め?

総務省によると、日本の労働者は6621万人で、このうち派遣や契約、パート・アルバイトといった非正規雇用は過去最多の2133万人。全体の4割が非正規雇用です。

さて、2018年10月からは派遣社員に「3年ルール」が適用され、派遣社員の働き方が大きく変わるといわれています。

そこで、派遣社員のメリットとデメリット、そして3年ルールについてご紹介します。

派遣社員とは?

2017年の調査によると、派遣社員として働く人は全国で142万人います。

すっかり定着した働き方ですが、同じ非正規雇用のなかでも派遣社員は、パート・アルバイト、契約社員とは大きくスタンスがちがいます。

ほかの非正規雇用が実際に働く企業に雇用されるのに対し、派遣社員は派遣会社に雇用されます。

つまり、「派遣会社の契約社員」といったポジション。

仕事の指示は実際に働く会社から受けますが、給与は派遣会社から支給されます。仕事内容や待遇面などで相談したいことがある場合も実際に働く会社ではなく、派遣会社に言います。

メリット1:希望する働き方ができる

正社員だと、業務規程や会社からの指示に従わなくてはなりませんね。転勤があったり、希望に合わない仕事をさせられたり、異動があったり、残業があったりと自由度が高いとはいえません。

一方、派遣社員のメリットは、希望の働き方ができるという点にあります。

派遣会社に仕事内容や労働時間、給与などの条件を出し、それにマッチした派遣先を選ぶことができます。

特に育児や介護をしている人にとって、労働時間を指定できるのは大きなメリットです。

それから、よくある退社の理由に「会社の人間関係に疲れて……」というのがありますよね。

その点、派遣社員は「労働力」を「時間単位」で売っているため、わずらわしい人間関係に縛られることはほぼありません。

メリット2:キャリアとスキルを生かせる

派遣社員は、希望する職種で働くことができます。正社員のように異動や配置転換がありません。

例えば、事務職で入ったはずなのに、お茶出しや掃除をさせられたり、すぐに営業に異動させられたりといったことはありません。

仮にあった場合、登録する派遣会社に報告すれば、すぐに対処してもらえます。

ですから、派遣社員は余計なことに邪魔されず、自分のキャリアとスキルを思う存分生かすことができる働き方といえるでしょう。

また、正社員だと副業禁止のところがありますが、派遣社員なら堂々と副業ができます。派遣社員の給与のほかに、退社後や休日の副業でしっかり稼ぐ方法もあります。

メリット3:時給が高い

派遣社員はパートやアルバイトと同じように時間単位で働きますが、時給が高いのが魅力です。職種が専門的になればなるほど、時給は高くなります。

例えば、一般事務・OA事務の場合、時給1400円程度が相場ですが、通訳・翻訳やSE・プログラマーだと時給2000円以上が相場となります。

職種によっては、正社員で働くより高収入になることもあるのです。

メリット4:福利厚生が受けられる

ひと昔前は、福利厚生は正社員のみが受けられるイメージでしたが、いまは非正規雇用でも福利厚生を受けられるケースが増えています。もちろん、派遣社員も同じです。

労働時間にもよりますが、正社員と同様にフルタイムで働く場合、健康保険や厚生年金の加入対象になり、その費用の半分は派遣会社が負担します。また、正社員と同じように労働基準法に則った有給休暇も取得できます。

登録する派遣会社にもよりますが、そのほか健康診断やフィットネスを利用できるなど、意外と手厚い待遇を受けられるケースが増えています。

一般的に、大手の派遣会社ほど福利厚生が充実しているといわれています。

【関連コラム】【2016年】非正規労働者、必見!社会保険で損をしない働き方

メリット5:交渉は派遣会社が行ってくれる

待遇改善や時給アップなど勤務先に直接言いにくいことでも、

派遣会社に伝えれば、派遣会社から派遣先に伝えてもらうことができます。

実際の仕事内容とちがったり、約束外の残業をさせられた場合も、派遣会社に言えばきちんと交渉してくれます。

デメリット1:3年ルール!同じ派遣先で3年以上働けない

2018年10月から、派遣社員は同じ派遣先で3年以上働くことが原則できなくなります。これを「3年ルール」といいます。

もともと、派遣社員は不安定な働き方と捉えられていたため、派遣社員を守るという観点で法改正がされたのですが、逆に雇用止め・派遣切りが増えるのではないかと危惧されています。

基本的に、同じ派遣先で3年働いた場合は、派遣会社は次の4つの措置をしなければなりません。

1. 派遣先への直接雇用の依頼(派遣先が同意すれば、派遣先の社員となります)
2.新たな派遣先の提供(その条件が派遣で働く方の能力、経験等に照らして合理的なものに限ります)
3.派遣元での派遣労働者以外としての無期雇用
4.その他雇用の安定を図るための措置(紹介予定派遣の対象となること等)

※厚生労働省 労働者派遣法改正法より

つまり、同じ派遣先で3年働いたら、派遣先で正社員として雇用してもらうことが望ましく、それが不可能な場合は別の派遣先を紹介してもらうということ。

とはいえ、企業は人件費を削るために派遣社員に来てもらっているのですから、そう簡単に正社員に雇用するのはむずかしいのではないかと言われています。

また、派遣社員から見ても、全員が正社員になることを望んでいるわけではありません。派遣先が正社員として雇用しなかったり、派遣社員が正社員になることを望んでいない場合は、慣れ親しんだ職場を離れ、別の派遣先で働かなければなりません。

デメリット2:不安定な立場

希望の働き方ができるとはいえ、正社員と比べて派遣社員は不安定な立場です。

派遣社員は3ヵ月ごとに更新するケースが多く、そのたびに雇止めの不安があります。ただし、一方的に契約を切られるわけではなく、雇止めをする場合、社会通念上相当な理由が必要で、30日以上前に雇止めの予告をしなければならないことになっています。

とはいえ、雇止めにあったら次の派遣先を探さなくてはならず、すぐに希望通りの企業が見つかるとは限りません。そのあいだは無収入になってしまいます。

そのため、キャッシングクレジットカードの審査では、派遣社員は正社員に比べて社会的信用度が低く評価されがちです。

デメリット3:ボーナスが出ない

派遣会社の給与は時給制で派遣会社から支給されるため、基本的にボーナスはないと考えたほうがいいでしょう。

派遣先のボーナス時期、正社員がボーナスの話題で盛り上がっているとき、ちょっとさびしい思いをするなんてこともあるかもしれませんね。

ただ、最近はボーナスのない年俸制の企業が増えていますし、ボーナスカットの話もよく聞きます。ボーナスが支給されても雀の涙程度だった……なんてことも。その点、派遣社員は時給をカットされることはありません。会社の業績や景気に左右されることなく、契約期間中はあらかじめ定められた給与が支給されます。

デメリット4:交通費は基本的に自己負担

派遣社員はほとんどの場合、交通費は支給されません。支給されたとしても、上限が定められていることが多いです。派遣社員は時給を少しでも高く設定して魅力的な仕事に見せるために、交通費も含まれた時給になっているのです。

面倒なのは、交通費が自己負担となると、経費として確定申告をしなくてはならないこと。

確定申告をしないと、払わなくてもいい税金を払うことになってしまいます。領収書やICカードの履歴などを保管・管理しておく必要があります。

デメリット5:高額ローンを組みにくい

派遣社員でも、キャッシングやクレジットカードの利用に困ることはありませんね。

ただし、住宅ローンなどの高額融資を受ける場合はちょっと事情がちがってきます。金融機関によっては、派遣社員は融資NGなところもあるのです。

ローンの審査は、勤務先や年収、勤続年数といった個人情報のほか、クレジットカードなどの利用履歴をもとに行われます。

派遣社員は正社員と比べると社会的信用度が低く見られるので、総合的に審査基準に満たないこともあります。もし、審査が通ったとしても希望する金額を借りられないこともあります。

デメリット6:魅力的な仕事は競争率が高い

派遣会社に登録しても、必ずしも希望どおりの派遣先が見つかる保証はありません。時給をはじめ、勤務地や仕事内容などが魅力的な仕事は、当然ほかの人にとっても魅力的なため、倍率が高くなってしまいます。

その結果、なかなか希望どおりの仕事を見つけられないなんてことも……。

希望する派遣先を見つけるためには、スキルとキャリアを身につけることが大切です。

デメリット7:有給休暇は事前申告が必要

派遣社員が所定の条件を満たせば、正社員と同じように年次有給休暇を取れます。

ちなみに、条件は次の2点です。

●雇い入れの日から6ヵ月間継続して勤務していること
●全所定労働日の8割以上出勤していること

つまり、8割以上の出勤で、働きはじめて6ヵ月がたつと有給休暇を取ることができます。何日取得できるのかは、労働時間によって変わってきます。

1週間に5日以上または労働時間が30時間以上の一般労働者の場合は、6ヵ月目に10日の有給休暇が取れます。

継続勤務年数 有給休暇日数
6ヵ月 10日
1年6ヵ月 11日
2年6ヵ月 12日
3年6ヵ月 14日
4年6ヵ月 16日
5年6ヵ月 18日
6年6ヵ月 20日

ただし、派遣社員の場合、気をつけたいことがあります。有給休暇の取得には、事前申請が必要なケースがほとんどです。まず派遣先の了承を取ってから、派遣会社に有給の申請をします。

体調不良などで当日にお休みを取ると、有給の扱いにはならず、病欠になってしまい、その分の給与はもらえないので注意しましょう。

何日前に申請すればいいのかは会社によってちがってくるので、しっかり確認することが大切です。

※本コラムは筆者の独断に基づき執筆されたものです。内容を保証したり、これらの情報によって生じたいかなる損害についても当社および本情報提供者は一切の責任を負いません。

公開日:2018年7月27日
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