【2017年】中国の消費者金融の明と暗

爆発的な成長を遂げている中国の消費者金融市場。

キャッシング額を決める「牛」が話題になる一方、多重債務に陥る大学生が社会問題にもなっています。

今回のコラムは、最新の中国のキャッシング事情をお届けします。

キャッシング額を決める「牛型ロボット」登場!

中国情報サイト「Record China」によると、北京の金融街ショッピングセンターにキャッシング額を算定する「牛」が登場したとか!

・・・といっても、もちろんほんとうの牛ではなく、牛の姿をしたロボットです。

この牛ロボットを生み出したのは、中国のインターネット金融サービス会社「融360」。牛ロボットには顔認証システムが搭載されていて、瞬時に人の顔を見分けることができるそうです。

さらに驚くのは、顔を見分けるだけじゃなく、声を通じて人の抱える問題を認識するというのです。

顔を見分けるだけならいまどきは珍しくありませんが、声でどの程度の悩みがわかるというのでしょう?

残念ながら、記事には詳しい説明はありませんが、例えば「この声は、金銭的にかなり追いつめられているな」とか「この声は、次の給料日まで生活費が足りないな」などでしょうか?

・・・だとしたらすごいのですが、さすがにそこまで分析するのはむずかしいような気がしますね。

「牛ロボットでキャッシング」その仕組みは?

「牛ロボットでキャッシング」の仕組みは、牛ロボットが顧客の抱える問題を認識し、顔認証で身元を確認します。その後、実際に融資可能かどうかの審査を行うのは金融機関ですが、牛ロボットにはキャッシング額を算定する機能も搭載されているそうです。

ということは、金融機関は融資可能かどうかを判断するだけ。本人確認も限度額の決定も牛ロボットが行ってくれるのですから、時間や労力が大幅に削減されます。

それにしても、牛型ロボットというのがおもしろいですね。
日本でも最近、AIが搭載されているロボットを見かける機会が増えましたが、たいていは人型です。

これは推測ですが、中国にとって牛は神に近い生き物で、伝説や神話にもよく登場します。

さらに、牛は「すごい」とか「強い」といった意味を持ち、最近では「牛」の文字を使った造語も流行っているとか

例えば「最牛=最もすごい」「牛男=すごい男(かっこいい)」などです。
日本では、牛はあまり褒め言葉に使われないので、お国柄が表れていますね。

爆発的成長はまだ序の口!?

中国ではここ数年のあいだに、消費者金融市場が爆発的に成長しています。

なかでも、インターネット消費者金融が凄まじい伸び率を見せているんです。その規模は、4年間で約70倍とか!

ところが、これはまだ成長の序の口という見方が強いようです。というのも、中国の家庭総資産に占める消費者金融の割合は0.1%に過ぎません。これに、住宅ローンや自動車ローンなどを足しても2.4%にしかなりません。アメリカでは、この比率が25%にもなるそうです。

中国は、ビジネスで成功して資金ができると、まず不動産に投資します。次の選択肢として融資事業があります

ですから今後、消費者金融業への参入がさらに続くだろうと見られているのです。

成長の陰に多重債務問題も!

驚くべきスピードで成長している中国の消費者金融市場。そこには、危険もはらんでいます。
中国人は「爆買い」が象徴するように消費意欲が旺盛です。

近年、インターネット消費者金融から無計画にお金を借り、多重債務に陥る大学生が増えています

中国の消費者金融は、日本とは比べものにならないくらい簡単に融資をします。日本から見れば「審査はあってないようなもの」という人もいるくらいです。

例えば、中国の大学の壁やトイレには、大学生向けの消費者金融の広告がベタベタと貼られています。そこには「学生証だけでお金を貸します」などという謳い文句があります。

あまりに簡単に借りられるがゆえに、同級生28人の学生証を使って1千万円を借りた男子大学生が多重債務に陥り、飛び降り自殺をするという痛ましい事件まで起きてしまいました。

大学生の消費者金融利用は、中国では社会問題となっているのです。

消費者のマネーリテラシーが未熟!

中国の消費者金融市場はあまりにも急速に成長したため、消費者のマネーリテラシーが追いついていないようです。

特に、まだ若く未熟な学生は魅力的な宣伝文句につられ、考えなしにお金を借りてしまい、借金が雪だるま式に増える傾向にあります。

そこで先日、中国教育部財務司の副司長は「いかなる消費者金融も大学生にお金を貸してはならない」と発表しました。

さらに、大学側に学生にマネーリテラシーの教育をするように通達を出したそうです。

明暗分かれる中国の消費者金融業界

中国の政府系シンクタンクによると、中国の消費者金融の市場規模は2020年までに12兆元を上回る見込みです。
これは、日本円にしておよそ190兆円にもなります。

日本の消費者金融の貸付残高が約5兆円。人口がちがうとはいえ、驚くべき規模ですよね。

そのため、ユニークな「牛ロボット」が象徴する明るい側面と、大学生の多重債務に見られる暗い側面という二面性が際立っています

今後、さらなる成長が予測される中国の消費者金融市場。どのような進化を遂げていくのでしょうか?

※本コラムは筆者の独断に基づき執筆されたものです。内容を保証したり、これらの情報によって生じたいかなる損害についても当社および本情報提供者は一切の責任を負いません。

公開日:2017年9月21日
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