国が借金を肩代わり?隣国韓国の事情

お隣の国・韓国の「国民幸福基金」という政策をご存じですか?簡単に言うと、個人の借金を政府が肩代わりすること。パク・クネ大統領の選挙公約のひとつ「借金に苦しむ庶民を救済するための措置」が実現したものです。

少し古いデータになりますが、韓国では収入の7分の1を借金返済に充てているという説もあります。そのため、借金返済で苦しむ人たちの自活意欲を高めることで、停滞する経済を好循環させようとしたのです。

さて、「国民幸福基金」は、6ヵ月以上の延滞者を対象に、銀行やカード会社、消費者金融からの借金を減額または免除される制度。これと似たような制度はほかにもあり、すべて合わせると2013年末までに約70万人の債務者が適用になると見込まれています。
借金を国が肩代わりしてくれる――。こんなにおいしい制度を利用しない手はありませんよね。当然「返済しなくても国が払ってくれる」と考える人も出てきます。そうすると、地道に返済するのがバカらしくなってきます。

実際、韓国では以前に、クレジットカードの返済を長期間延滞した人を救済する措置をとったところ、延滞率が急増したことがあります。つまり「モラルハザード」が起こったのです。モラルハザードとは、もともと保険業界の言葉で「生命保険に加入すると、安心して不摂生になり、病気になりやすくなる」という 意味ですが、金融業界では「セーフティネットによって、かえって危機管理を怠りがちになる」という意味で使われます。

「国民幸福基金」でもモラルハザードが起こるのは当然のこと。「借金を踏み倒しても大丈夫」という考えが広がり、きちんと返済しようとがんばる人が損をする結果になってしまったのです。国の政策に「不公平だ!」という声が上がるのは、どこの国でも同じのようですね。

 

※本コラムは筆者の独断に基づき執筆されたものです。内容を保証したり、これらの情報によって生じたいかなる損害についても当社および本情報提供者は一切の責任を負いません。

公開日:2013年12月6日
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