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固定と変動、どちらを選ぶべきか

「どの金利タイプを選ぶべきか」のセオリーは、
返済期間や借入額によって異なる。
ただし、リスク回避は忘れずに!

まだまだ低金利、どのタイプを選べばお得か

いま、住宅ローンを利用中の人、また利用しようとしている人が頭を悩ませているのが「どの金利タイプがいいのか?」ということでしょう。日本は長いあいだ超低金利時代といわれてきましたが、2013年春、住宅ローンの金利が上がりました。このニュースを受けて大騒ぎした人、またアベノミクス効果でこの先さらに上がるのではないかと不安がっている人も多いようです。しかし、2013年4月に長期金利が0.315%という史上最低金利を更新したことを考えると、ある程度の金利上昇は当然とも考えられます。また、過去のデータを見ると、まだまだ低金利です。

かつては住宅ローンといえば「住宅金融公庫ローン」で、ほかに選択肢はほとんどありませんでした。そのため、すすめられたとおりのローンを組めばよかったのですが、いまは数多くの金融機関が多種多様の商品を提供しているため、自分でしっかり調べる人が増えています。だからこそ、「どの金利タイプがお得なの!?」という切実な悩みが生まれるのでしょう。

「固定か変動か」は神のみぞ知る

「固定と金利、どちらがお得か」。残念ながら、その答えは「神のみぞ知る」です。将来、金利が上がるのか下がるのかは誰にもわからないのです。

低金利のこの時代、目の前の金利だけを見ると「変動金利型」のほうが圧倒的に安く、1%を切る商品も少なくありません。「まだまだ金利は上がらないだろう」という楽観的な予想のもと、深く考えずに利用する人もいます。

一方、「固定金利型」はその期間が長ければ長いほど金利が高く設定されています。しかし、ずっと同じ金利だということは将来的な安心感があり、家計管理もしやすくなります。

現状を見据えていえるのは、これ以上金利が下がる可能性は低いということ。原則として、返済期間を長く設定する場合は「全期間固定金利型」が安心といわれています。

ただし固定と変動、どちらの金利タイプにもメリットとデメリットがあるため、「絶対にこっちがいい!」とは一概にいえません。

変動金利はリスクを覚悟するべし!

特に「変動金利型」は金利のシステムを理解していないとむずかしいとされています。最初の安い金利が保証されているのは半年だけ。にもかかわらず、返済額は5年間変わらないので、もしそのあいだに金利が上がったとしたら、上がった分はツケとなるため後払いしなければなりません。

ただし、低金利時代のいま「変動金利型」の低さは確かに魅力的。ですから、10年程度の短い期間で完済する予定の人、1000万円程度の少額を借りる人、または仮に金利が大きく上昇したとしてもそれに対応できる余裕のある人には向いているといえるでしょう。つまり「変動金利型」は、低金利のあいだにいかに返済できるかにかかってきます。スタートダッシュをしてそのまま逃げ切るというイメージです。

固定金利で安心感を選ぶのがセオリー

「固定金利型」は安心感があるとはいえ、「フラット35」のように「全期間固定金利型」でない限り、固定期間が終了したときに金利が上がっていれば、それ以降は高い金利が適用されます。

「固定金利型」のなかで、いま注目されているのが「10年固定金利」です。10年間金利が変わらないため、そのあいだの安心感が得られることに加え、金融機関の競争が激化しているため、金利優遇をはじめとするサービスが充実しているのです。

しかし、その一方、返済期間が25年以上になる場合は「全期間固定金利型」を選んでリスク回避をするべきだという考え方もあります。

大切なことは、目先のことだけではなく、10~30年先のことまで見据えること。いくらお得なローンがあっても、それが自分のライフプランやマネープランに即したものでなければ意味はありません。

消費税アップ前とアップ後、どちらがお得?

消費税増税と住宅ローン減税を天秤にかけると、ケースバイケース。
どちらが「お得!」とはいいきれない!

マイホームと消費税の関係

消費税は2014年4月に8%に、2015年10月には10%になります。住宅はとても高額なため、消費税が上がる前に購入したほうがお得だと慌てている人もいるようです。

でも、ちょっと待ってください!ほんとうに消費税増税の前に購入したほうがお得なのでしょうか?

まずは基本に立ち返り、消費税が課税されるものと課税されないものを確認しましょう。

課税される主なもの 課税されない主なもの

新築の建物(※)
建築費
造成費
仲介手数料
住宅ローン取り扱い手数料
司法書士などの手数料

中古の建物(※)
土地
印紙
火災保険
固定資産税等精算金

意外と知られていないのが、土地そのものには消費税がかからないということ。ただし、土地の造成や整地などには消費税がかかります。

また、特に気をつけたいのが(※)部分の新築建物と中古建物。建物に関しては、売主が法人の場合は消費税がかかり、個人の場合は消費税がかかりません。新築物件の売主は不動産会社なので課税の対象となり、中古物件は個人が売主となるため課税対象外となります。

ただし、中古物件でもリフォームには消費税がかかるのでおまちがいなく。

住宅ローン減税のいまとこれから

消費税増税後に住宅市場が冷え込まないよう、住宅ローン減税の延長と拡充が決められています。

現行の住宅ローン減税は、住宅ローンを利用して住宅を購入すると、所得税や住民税の一部または全額が控除される制度。年末のローン残高の1%が減税額となり、入居した年から10年間続くのが原則です。一般的な住宅だと、ローン残高の上限は2000万円で、減税額は1%に当たる年間20万円が最大。10年間の総額だと最大200万円になります。

これが2014年4月、消費税が8%になると変更されます。ローン残高の上限が4000万円に引き上げられ、年間の最大減税額は現行の2倍の40万円になります。

加えて、現金の給付も決定。消費税が8%になると年収425万円以下で30万円、消費税が10%になる2015年10月からは年収450万円以下で50万円が給付され、年収の低い人ほど現金を多く受け取れる制度になる予定です。

ほんとうの買い時を見極めよう!

以上のことから、消費税アップ前とアップ後、どちらがお得なのかということは一概にはいえません。

ひとつ確かなことは、住宅の購入時期を消費税に左右されてはいけないということ。目先の消費税増税を判断基準にするのではなく、10~30年先まで見据えたマネープランを立て、「いまがマイホームの買い時だ」「将来のために住宅ローンを組むべきときだ」と確信が持てたときこそがベストタイミングなのです。

不動産会社の提携ローンがベスト?

提携ローンに即決する前に、
金利や諸経費などの条件を比べてみよう!

提携ローンがいちばんお得とは限らない

不動産会社は、住宅ローンを取り扱ういくつかの金融機関と提携しています。いわゆる「提携ローン」というものです。提携ローンを利用するいちばんのメリットは、手間がかからないこと。数あるなかからどの住宅ローンにするか調べなくてもいいし、審査に必要な書類は不動産会社が銀行に持っていってくれます。また、住宅を売りたい不動産会社が銀行にプッシュするため審査が通りやすいという説もあります。

そのため、提携ローンがベストだと思い込み、即決する人もいますが、必ずしもそうとはいえません。金利や諸経費などもっと安い住宅ローンがある可能性は高いのです。

また、不動産会社を介さなければ「ローン取り扱い手数料(3~5万円ほど)」を支払わずにすむメリットも!

住宅はとても高額な買い物。面倒だからと安易にローンを選ぶのではなく、金利や諸費用などの条件をしっかり比べ、自分のマネープランやライフプランに合った住宅ローンを見極めることが大切です。

住宅ローンの申し込みは時間的余裕を持つこと

住宅ローンの契約は住宅の引き渡し時なので、それまでにどのローンを利用するか決まっていればOK。たとえ仮審査が通っていても、引き渡し時までに間に合うのであれば、途中でちがう住宅ローンに変更することもできます。

住宅ローンの仮審査は2~3週間ほどかかり、本審査は1週間ほどかかります。また、仮審査に通ったからといって100%本審査に通るとは限りません。余裕を持って申し込んでおいたほうがいいでしょう。

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