アコムが業界初の自動契約受付機「むじんくん」を導入

1993年7月1日

自動契約受付機の登場は、消費者金融の新規顧客の劇的な拡大につながり、業界のビジネスモデルを画期的に変革した。

 

消費者金融業界に初めて導入された自動契約受付機は1993年にアコムが導入した「むじんくん」である。申し込みは全てコンピュータ端末から行うことができ、顧客が自分で必要事項を入力するほか、本人確認書類は全てスキャナで読み取るという方法をとる。そして全てのデータが通信回線を通して、審査するセンターに送られる。審査センターでは対面審査時と同様の審査を行った上で、与信可能となれば、カードを発行する。当時、利用可能なシステム・通信機能を駆使した、審査水準を対面契約と同等にする画期的なシステムであった。

 

自動契約受付機は当初、試験的な導入であったが、主にその匿名性の高さ故に顧客から受け入れられ、消費者金融業にとって欠かせないものとなっていった。自動契約機は与信プロセスに新しい次元の匿名性をもたらしたのである。
ただし、消費者金融会社側からみると、契約ブースの中にビデオカメラがあり遠隔から顧客を見ている。システムの誘導だけでは躓いてしまう顧客には、モニターを見ながら、ガイダンスをして対応した。また、顧客にとっては、店員から与信の結果を口頭で直接告げられるよりも、機械を通して与信拒否を伝えられるという点で、拒否された顧客の嫌悪感を低減させる効果もあった。
こうした要因のために、自動契約機の登場は著実に潜在顧客の顕在化をもたらしたのである。それを受けて、1995年頃から、大手各社が積極的にその設置を進めた。消費者金融連大手5社(武富士アコムプロミスアイフル、三洋信販)における自動契約機の無人店舗数は1996年には1200店舗を超える程度あったものが、2004年には7564店舗にまで増加した。

 

この1993年は、80年代の消費者金融批判を受けて一時期停滞していた融資残高は、再び信販会社、カード会社などほかのノンバンク合計を上回ることになる。

 

 

参考:消費者金融市場の研究 P47,52-53/あしたのための銀行学 P256