
「自分は大丈夫」という人ほど被害者になる可能性が高いようです。
実際、どのような手口なのかご紹介しましょう。
始まりは知人からのメッセージ
「忙しいですか?ちょっと手伝ってもらってもいいですか?」これが、ラインに届いた最初のメッセージ。
被害者は20代の女性社員で、メッセージを送ってきたのは彼女の上司の名前でした。当然疑うこともなく「どうしましたか?」と返信すると、「近くのコンビニでウェブマネーのプリペイドカードを買うのを手伝ってもらえますか?」とメッセージが届き、2万円分のカードを5枚、合計10万円分を買ってほしいとのことでした。
女性社員は、ずいぶん高額だと感じはしたものの仕事で使うのだと思い、指示のとおりにコンビニでウェブマネーを購入しました。
コンビニで販売されているウェブマネーには、カードに16ケタの英数字が書かれています。
その後に上司は「ウェブマネーの番号を写真に撮って送ってください」と女性社員に指示してきた。
何故かというと、写真よりその番号を読み、その番号を使用してネット上でお金として使うことができるからです。
気付いた時にはもう・・・
女性社員が「おかしい」と気づいたときは、すでに10万円分のマネーは使われていたあとでした。
ちなみに、この「忙しいですか?ちょっと手伝ってもらってもいいですか?」ではじまる乗っ取りは、LINE上で出回っている有名なメッセージです。
このメッセージに続いて「近くのコンビニでウェブマネーのプリペイドカードを買うのを手伝ってもらえますか?」ときたら、乗っ取りだと思っていいでしょう。
安心感からのせられてしまう
なぜ、いま、LINE乗っ取り事件が頻発しているのでしょう。
それは、特定の個人間でやりとりするLINEだからという安心感があります。
相手を無条件で信用してしまうのです。そのため、家族や同僚になりすます手口が多いそうです。
乗っ取りからの防衛方法はどうすれば?
乗っ取りの方法は、まずセキュリティの弱いサイトに侵入し、不特定多数のパスワードを盗んでから、LINEに入力するのが一般的。複数のサイトで同じパスワードを使いまわしている人は要注意です!
ちなみに「トレンドマイクロ」の調査によると、「1つのパスワードですべてのサービスを利用している人」は16%、「2~3種類の人」は56%とのことです。パスワードは定期的に変更することと、複数を使い分けることが乗っ取りからの防衛手段です。
パスワードはサイトだけではなく、キャッシングやローン、クレジットのカードでも同じことがいえます。
つい覚えやすいパスワードを使い続けてしまいがちですが、定期的な変更と使い分けを実践しましょう!
ですが、今回の例では自分のライン乗っ取りを防げたとしても、相手が乗っ取られたらどうしようもありません。
こういう手口から被害が出ているんだなと、自己防衛にお気を付けください。
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