
改正貸金業法が完全施行されて6月18日でちょうど3年になりました。
この3年のあいだ「借りたくても借りられなくなった」という声がある反面、「多重債務者が減った」「ヤミ金被害が減った」といった報告もありました。
ただ実際のところ、ヤミ金の被害が水面下に隠れただけだという指摘もあります。
それを裏付けるように、いままた悪質な取り立てが再燃しつつあるようです。
例えば、警察に摘発されたあるヤミ金グループは、債権者の自宅にピザや寿司などの宅配を送りつけたり、風俗嬢を派遣したり、葬儀業者や消防車を呼ぶなどの いやがらせを続けていました。
さらに「指を10本送れば借金を帳消しにする」といったメモを書いたり、勤務先の経営者に電話し「おまえの店を潰すぞ」とす ごんだりもしていたそうです。
債権者本人をとことん追いつめるほか、勤務先や近所の人たちまで巻き込むやり方は、多重債務者の自殺が社会問題になった10 年ほど前なら珍しくありませんでしたが、最近では鳴りを潜めていると思われています。
ここのところ問題視されているのは、そういった暴力的なヤミ金ではなく、違法な金利を取りながらも丁寧な対応をする「ソフトヤミ金」のほうです。
しかし、ここにきてソフトヤミ金の延滞者が増えてきているため、表面のソフト さが外れ、容赦ない取り立てをする従来外のヤミ金に戻ってきているのではないかという見方があります。
また、固定電話を持たずに携帯電話だけで活動するヤミ金「090金融」も問題になっていますが、カモフラージュするために固定電話の番号が表示されるレンタル電話サービスを利用するケースも多くなっています。
これまでも散々、ヤミ金の被害や手口が声高に叫ばれましたが、残念なことに軽い気持ちで借りてしまう人は後を絶ちません。
すぐに返すつもりでいても、いろ いろな理由をつけて返済させてくれず、その結果、借金が膨れ上がっていった事例もあります。
「絶対に借りない!」という強い気持ちが大切です。
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公開日:2013年6月20日